※同じ内容を本ページに記載しています。
国リハコレクションの始まり
小野*は、1994 年に通商産業省(現 ・経済産業省)の電子技術総合研究所でロボット技術の研究に従事していた時、「体の障害や体形の変化により、おしゃれな服やTPOに合う服など着たい服が手に入らず困っている、また生活するうえで衣服で困っていることがある」という話を、障害のある方やその支援者より聞く機会が多々ありました。また、ヨーロッパでは衣服関連のプロジェクトが多数実施されていることも知り、当時、公的繊維機関とつながりがあることから、それらへも協力願って多くの方々に現状を知っていただく活動をしていました。
「障害のある人の自立を支援する現場」を有する国立障害者リハビリテーションセンター(国リハ)に小野が着任した機会に、 田村看護部長(当時)に実状を聞きたく次の質問をしました。
「何か衣服で困っていることはありますか。」
この一言から、すべてが始まりました。患者さんの幸せな心につながることに参加できるのはとても光栄でありがたいと、看護部長、副看護部長、看護師長ら、副看護師長ら、全員揃って、各担当部署[病棟の各階、病院外来、 自立支援局 (医療的リハビリ後の生活の自立や就労に向けた訓練ができる部署)]から、障害の特徴を踏まえた衣服、靴下に対する要望が挙がりました。
すべてを一気に解決するのは困難ですが、そのような課題があることや様々な解決法があることなどを多くの方々に知っていただく手段として、障害のある人にモデルになっていただき、服の試作とショーへの出演に協力してもらって、ファッションショーの開催を目指すことになりました。
当時の職員にとってファッションショーの開催は初めての試みだったため、開催を決めた時はできる見通しはありませんでしたが、2011年に第1回目を講堂で国立障害者リハビリテーションセンター主催として一般公開、開催することができました。 その結果、300名ほどの方々が観覧され、多くの感動の声とアンケート結果をいただきました。
それから毎年、ファッションショーや協力機関による展示など、その時の最良な方法で国リハコレクションを継続しています。 2011 年のファッションショーから13 年後の2024 年まで続けられたのは、看護部の方々の 「患者さんの望む衣服を届けたい」という強い思いと、多くの国リハの利用者および多数の協力機関・協力者の方々(後述:協力機関等、チラシなど)のおかげであると感謝しています。 (文責 : 小野)
*小野栄一 : 2025 年 3 月現在 研究所顧問 2008 年 10 月 初代福祉工学専門官 (2011 年 6月まで ) として産業技術総合研究所より厚生労働省に出向、 2010 年 10 月 障害工学研究部長として国リハに異動、 前研究所長
国リハコレクションの特徴
1.ショーは目的でなく手段であること。
「障害のある人がおしゃれできる環境」 を促進する一手段として、国リハコレクションを開催しています。毎回より良くなるよう試行錯誤と工夫をしています。
2.多くの方々のご協力のもと進めていること。
センターには、障害をよく知る職員や、利用者はたくさんいますが、衣服を作る専門家はいません。衣服の作製のみでなく、関連する方々の多くのご協力のもと進めています。
3.研究成果などの発表の場でもあること。
着たい服が手に入りやすくなるような環境の促進を目的としているため、ユーザー側とモノ作り側の企業のみでなく、関連する研究・開発や、障害のある人の団体の声も含め、近未来の実用的な製品につながるような情報も併せて発信しています。


いろいろな声をお聞かせください。
- ○○に着ていく服が欲しい!
- ここが○○ならいいのに!
- ○○だと便利だよね!
- ○○ってあるのかな?
あなたの○○が新しい衣服製作の参考になります。
と2011年より、当事者に問いかけつつ、おしゃれな衣服が手に入りやすくなるように情報発信に努めてまいりました。
いままでの国リハコレクション
国リハコレクション 2011 あなたの望みを叶えたい
2011 12/22 ファッションショー モデル5名
国リハニュース 国リハコレクション2011 ~あなたの気持ちを叶えたい~ 開催報告
https://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/webnews/201203/news_201203_1.html
国リハコレクション 2012 気楽におしゃれ、始めませんか
2012 12/19 ファッションショー モデル9名、展示
国リハニュース 国リハコレクション2012 ~気楽におしゃれ、始めませんか~ 開催報告
https://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/webnews/201302/news_201302_6.html
国リハコレクション並木祭Ver. よりキレイに ! よりステキに !
~おしゃれしてでかけよう~
2013 10/19 リハ並木祭 展示とお化粧などの体験
国リハコレクション 2014 いつでもおしゃれに !
2014 10/18 リハ並木祭 ファッションショー モデル11名、展示
国リハコレクション 2015 さあ でかけよう、おしゃれして !
2015 10/10 リハ並木祭 展示、試着コーナー
※初めて試着コーナーを設置、展示してある衣服を試着できる場(展示室に隣接する個室にベッドを用意)を設け、試着にあたっては、必要に応じ看護師が補助した
国リハコレクション 2016 プチリフォームして、おしゃれに !
2016 10/22 リハ並木祭 展示、試着コーナー
国リハコレクション 2017 わたし style !
2017 10/21 リハ並木祭 ファッションショー モデル5名、展示
国リハニュース 衣料開発と国リハコレクションの活動
https://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No363/2_story.html

国リハコレクション 2018 おしゃれして、出かけよう !
2018 10/20 リハ並木祭 ファッションショー モデル 11 名、 展示
国リハコレクション 2019 どんなときも、自分らしく
2019 10/19 リハ並木祭 ファッションショー モデル延べ 8 名、展示
国リハコレクション 2020 着やすく、使いやすく、おしゃれに
2020 12/3~12/9 障害者週間(平日) 展示 1 機関(国リハのみ) 感染予防対策実施
※障害者週間の平日に開催することとしました。展示では、看護師ら職員が、コメントや要望を参加者にお伺し、次年度の作品作りに活かすことを始めました
国リハコレクション 2021 My Style にリメイク !
2021 12/3~12/9 障害者週間(平日) 展示 1 機関(国リハのみ) 感染予防対策実施
国リハコレクション 2022 ニーズから発見 新しい工夫
2022 12/3~12/9 障害者週間(平日) 展示 1 機関(国リハのみ) 感染予防対策実施
国リハコレクション 2023 ニーズの追求 ! 快適なおしゃれにチャレンジ ! !
2023 12/3~12/9 障害者週間(平日) 展示 1 機関(国リハのみ) 感染予防対策実施
国リハコレクション 2024 みんなの「着たい」「履きたい」を叶えます
2024 12/3~12/9 障害者週間(平日) 展示 1 機関(国リハのみ) 感染予防対策実施
協力機関等
※ファッションショーのモデルは、主に国リハ病院及び自立支援局の方々にご協力して頂きました。
※注意:以下、ご協力頂いた当時の名称です。組織改編等の理由で2025年3月時点に存在していない機関等や、当時の製品を販売終了した機関等があります。ご協力頂いた皆様に感謝します。
国リハコレクション 2011
ファッションショー協力
文化服装学院 モデル5名
国リハコレクション 2012
ファッションショー協力
文化服装学院 モデル9名
出展・展示品のご協力 企業・病院・教育機関・公的機関などの商品や取組のご紹介(順不同)
サンビーム株式会社/チャップリン、倉敷スクールタイガー株式会社、バリアフリー子供服、誠や、岡本㈱、福・服プロジェクト、長良医療センター、有限会社とみ、(株)ワールドワーク、M&Rるーむ、北海道トンボ株式会社、あいち産業科学技術総合センター 尾張繊維技術センター、共用品推進機構、アソシエCHACO、(独)産業技術総合研究所 サービス工学研究センター、専門学校浜西ファッションアカデミー/認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー、川崎市地域雇用創造推進協議会 かわさきJプロジェクト、工房ゆいまぁる、夢色工房、京都女子大学 家政学部生活造形学科 渡邊研究室、朝倉染布株式会社
国リハコレクション並木祭 Ver.
展示・体験・デモ ・資料配布のご協力(順不同)
NPO法人日本ユニバーサルツーリズム推進ネットワーク/NPO法人日本バリアフリー観光推進機構/NPO法人高齢者・障がい者の旅をサポートする会、文化服装学院 講師 赤羽有美、千葉大学大学院工学研究科デザイン科学専攻人間生活工学研究室 内山友里亜/デザインマネージメント研究室 瀧山愛、資生堂 資生堂ライフクオリティー事業 事業企画部、リフォームスタジオ株式会社 洋服のお直しマジックミシン、リボンズケア umi Ribbonscareumi 東京築地 竹内裕美
国リハコレクション 2014
ファッションショー協力
衣装製作:文化服装学院 モデル3名
リフォームスタジオ株式会社 モデル6名(カジュアル、スーツ、フォーマル)
Smile Essence合同会社 モデル2名(挙式用電動車いす・左記用ウェディングドレス、視覚に障害のある人も楽しめるウェディングドレス)
ヘアメークアップ:Kiyotabi
音響・照明:有限会社さかなスタジオ
出展協力(順不同)
あいち産業科学技術総合センター 尾張繊維技術センター/公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター、エスマルクソーイング、 岡本株式会社、金城学院ファッション工房(金城学院大学)、倉敷スクールタイガー縫製株式会社、有限会社小山ミシン商会、国立障害者リハビリテーションセンター 研究所、Smile Essence合同会社、セラフィック株式会社、帝人株式会社/帝人フロンティア株式会社、株式会社帝健、独立行政法人産業技術総合研究所 サービス工学研究センター、カムパネルラ、専門学校浜西ファッションアカデミー/認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー、福・服プロジェクト、文化服装学院、ポリオの会、ムージョンジョン・バリアフリー子供服、株式会社SPARK TRUE、地域活動支援センターポコアポコ、独立行政法人国立病院機構長良医療センター、目白大学、NPO全国介護理美容福祉協会、リフォームスタジオ株式会社、慶應義塾大学加藤貴昭研究室、AGMS株式会社、メイ・ウシヤマSBM研究所(ハリウッド化粧品)、株式会社ワールドワーク、ユニバーサルシティ・さっぽろ実行委員会、株式会社特殊衣料、株式会社マザーハウス
国リハコレクション 2015
出展・展示協力(順不同)
あいち産業科学技術総合センター 尾張繊維技術センター/(公財)一宮地場産業ファッションデザインセンター、介護用品のうさぎ屋、金城学院ファッション工房(金城学院大学)、倉敷スクールタイガー縫製株式会社、国立障害者リハビリテーションセンター 研究所、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間情報研究部門、独立行政法人 国立病院機構 長良医療センター、土屋産業株式会社、帝人フロンティア株式会社、専門学校浜西ファッションアカデミー/認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー、WHILL株式会社、ポリオの会、株式会社 マザーハウス、Uスタイル北海道プロジェクト実行委員会、夢色工房、リフォームスタジオ株式会社、リボンズケアumi、YKKファスニングプロダクツ販売株式会社、高齢者・障がい者の旅をサポートする会・東京ユニバーサルツーリズムセンター
国リハコレクション 2016
出展・展示・体験協力(順不同)
あいち産業科学技術総合センター 尾張繊維技術センター、WHILL株式会社、NPO法人 高齢者・障がい者の旅をサポートする会・ NPO法人東京ユニバーサルツーリズムセンター、株式会社 エンズウェル、介護用品のうさぎ屋、金城学院ファッション工房(金城学院大学)、倉敷スクールタイガー縫製株式会社、公益法人 一宮地場産業ファッションデザインセンター、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間情報研究部門、国立障害者リハビリテーションセンター 研究所、Smile Essence LLC、専門学校 浜西ファッションアカデミー、土屋産業株式会社、帝人フロンティア株式会社、特定非営利活動法人 自立支援センターむく、ニーズ&アイデアプロジェクト、花菱縫製株式会社、ポリオの会、株式会社マザーハウス、みの紙舞、洋服のお直しマジックミシン、YKKファスニングプロダクツ販売株式会社、北海道トンボ株式会社
国リハコレクション 2017
ファッションショーの協力
衣装製作協力 専門学校浜西ファッションアカデミー/認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー
出展・展示協力 アイウエオ順
あい・あーる・けあ(株)、あいち産業科学技術総合センター 尾張繊維技術センター/(公財)一宮地場産業ファッションデザインセンター/愛知県立一宮特別支援学校/AUN (Action for UNiversal design)、NPO法人 高齢者・障がい者の旅をサポートする会/NPO法人 東京ユニバーサルツーリズムセンター、株式会社 エンズウェル、金城学院ファッション工房 (金城学院大学)、熊本大学教育学部 被服学研究室、倉敷スクールタイガー縫製株式会社、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間情報研究部門、国立障害者リハビリテーションセンター 看護部・研究所、コドモフク ひよこ屋、専門学校浜西ファッションアカデミー/認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー、土屋産業株式会社、帝人フロンティア株式会社・株式会社帝健、株式会社東京リハビリテーションサービス(ハートブリッヂプロジェクト)、(株)特殊衣料、箸factory宮bow、花菱縫製株式会社、ポリオの会、みの紙舞、Uスタイル北海道プロジェクト実行委員会、洋服のお直しマジックミシン、(有)ランクス・コーポレーション、株式会社ワールドワーク
国リハコレクション 2018
ファッションショーの協力 アイウエオ順
衣装 : 株式会社明日櫻、花菱縫製株式会社、浜西ファッションアカデミー、洋服のお直しマジックミシン
ヘアメークアップ : 株式会社Hearts、山野美容専門学校学生有志
音響・照明・運営 : 武蔵野美術大学有志
出展・展示協力(順不同)
NPO法人高齢者・障がい者の旅をサポートする会&NPO法人東京ユニバーサルツーリズムセンター、あい・あーる・けあ株式会社、あい工房、株式会社明日櫻、コドモフク ひよこ屋、帝人フロンティア株式会社・株式会社帝健、専門学校浜西ファッションアカデミー・認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー、ポリオの会、みの紙舞、花菱縫製株式会社,株式会社766、株式会社オカムラ、株式会社カワベコーポレーション、株式会社ワールドワーク・G-スタイル合同会社、株式会社東京リハビリテーションサービス ハートブリッヂプロジェクト、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 (AIST)、国立障害者リハビリテーションセンター看護部・研究所、倉敷スクールタイガー縫製株式会社、土屋産業株式会社、舞翼 - maitsubasa -、有限会社ランクス・コーポレーション、洋服のお直しマジックミシン、金城学院ファッション工房、palette ibu.、長尾製靴所、COM泉屋、ぷるちーの合同会社、みんなのチャーミングケアラボラトリー、株式会社特殊衣料
国リハコレクション 2019
ファッションショーの協力
衣装:花菱縫製株式会社 2名(スーツ)
浜西ファッションアカデミー 4名
株式会社明日櫻 2名(着物、スーツを着用していた男女が早着替え、ヘアメイクで再登場)
ヘアメークアップ:株式会社 Hearts
音響・照明・運営:武蔵野美術大学有志
出展・展示協力(順不同)
山野美容芸術短期大学(山野学苑)、ポリオの会、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 (AIST)、株式会社 Hearts、 HandBike Japan、株式会社766、土屋産業株式会社 協力『めづるくらし』研究会、倉敷スクールタイガー縫製株式会社、 国立障害者リハビリテーションセンター看護部・研究所、株式会社明日櫻、千葉工業大学佐藤研究室・ソーイングアサヒ、 専門学校浜西ファッションアカデミー・認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー、花菱縫製株式会社、 NPO 法人高齢者・障がい者の旅をサポートする会 &NPO 法人東京ユニバーサルツーリズムセンター、みの紙舞、 株式会社カワベコーポレーション、帝人フロンティア株式会社・帝健株式会社、有限会社ランクス・コーポレーション、川村義肢株式会社、Mana’o lana、マジックミシン(リフォームスタジオ株式会社)、みんなのチャーミングケアラボラトリー、株式会社ワールドワーク G-スタイル合同会社
国リハコレクション 2020 ~ 国リハコレクション 2024
展示 1 機関(国リハのみ) 感染予防対策実施
衣装製作協力
専門学校浜西ファッションアカデミー/認定職業能力開発校埼玉ファッションアカデミー
